「こんなネタばれトークなんて……

つー訳でエウレカについて語ります。
いや、いいだろう? オイラ数ヶ月前から地道にここでハシャイでたんだから!

と、いってもぶっちゃけ肝心のアニメ本編はまだ第1話。
しかも構成上、2話目と合わせてワンエピソードになるような作りになってるので30分でまだオチきってないんですね。
これはうちのサイトのスタンスでもあるけど、30分くらいじゃハッキリいってまだ何も見えてこない手探り状態なので、初見ではどういう感触だったかくらいしか書かないようにしてたりする訳なのですが(ちなみにこれ、前にファフナー
※1)が1話目にしてパクリパクリ叩きまくられてたのにブチ切れたときにも言ったかな)。
今回は参考作品とコミカライズ版による考察がなんとか可能なので、フライングGO。

さて、まずなのですがこの作品からガイナやフリクリのスメルが漂ってくるという感想を目にすることちらほら。
前みたいにヘタに揉めるとアレなので、何処で見たのか書いちゃいますが、オリガン連盟のjou様とカネコ様のサイトと公式サイトのBBSであったりするでござりますです。
(つーか、本当は個人名出してる時点でこのサイトのスタンス的にはルール違反だったりするでござるよ、おろ〜)

して、エウレカから臭ったというガイナ臭の件について。
おしい!
というか方向性は正しいのですが、少し足りない。
なぜならアレは完全に『京田版ラーゼフォン』なんだよ!

劇場作かOVAのようなコントラストの強い落ち着いた色指定。
BOENSお得意の高画質の背景。
何よりモノローグによる声優の『語り』によって物語を引っ張り観るものを『洗脳』する挑戦的フィルム構成!

何処をどう観ても京田監督が監督を務めた『多元変奏曲※2』や『彼女と彼女自身と※4』だ……。

モノローグなんかが特に焦点になってるみたいですね。
そこがフリクリくさいとか、どっかでその語りがウザイなんて意見も見ましたが……
京田監督はモノローグ大好きな人なんだよ! 嘘だと思うなら、ゲーム版『蒼穹幻想曲※3』初回版付属の『彼女と彼女自身と』を観てみなァッ!
モノローグ洗脳映像の極致が観れるぜ!
前編約18分間ほぼすべてに渡って如月久遠CV桑島法子によるモノローグオンリー。
『桑島の朗読に絵がついただけ』の、まさに独り舞台。
これ最強。
気分は音声版サブリミナブル。
見終わった後にはすっかり久遠ちゃんに洗脳されて「らら?」とか思わず言っちゃうこと請け合いだぜ、ベイベー!

らら♪(アイキャッチ)

他にもスタッフの随所に『ラーゼフォン』スタッフが入って(これは製作会社と監督が同じなんだから当然といえば当然なのだが)よりいっそうラーテイストがフィルムから漂って来ている。
まあ、しかし真面目に考えるとね? フリクリっぽいカンジがしたのってデザインワークスでフリクリやトップ2の『コヤマシゲト』氏が入ってるからだと思う。
だからキャラの演技とかに似通った雰囲気があるんだと思う訳よ。

とにかく、京田作品を語るなら『ラーゼフォン多元変奏曲』と『ラーゼフォン蒼穹幻想曲』は必須課題な訳で。
これからのエウレカをよりおもしろく観るためにも、これを機会に上のふたつをチェックして、みんなで楽しく京田作品を観よう!ってことで……。
…………
……ん?
これはひょっとしてエウレカを語るつもりが,ただまだ観てない人に『ラーゼフォンを進める』ことが目的みたいになってるじゃないかー!!
……そんなこんなでまだフリクリが未見な私は予習不足で、乙。
誰か、そんな神城蒼馬のために近所の中古ショップにフリクリのDVD全巻売っ払っておいて?(ごっつ期待

らら♪(アイキャッチ)

(なんかこうした作品観るときっていつも思うのだが、作品を観るときには受け取る側にもそれなりの準備というか心構えをする必要もあるんじゃないと思う、今日この頃。
作品を一生懸命世に送り出しているスタッフへの、礼儀として。
小説とかと違って、商品購入による金銭契約もしてない訳だから。
せめてそれなりの心構えというか、理解するための下地作りというのは受けて側に生じる一種の責任でもある場合もあるかと。
なんの下地もないのにハードSFとか読んで「専門的すぎて難しくて分かんない」とかいっちゃうと、それは読み手の勉強不足による問題が大きい訳だから。
それなりに受け手側も何か努力することも、時には必要だと思うんだ……)

らら?(アイキャッチ)

いい目をした君よ! ここから先はエウレカのネタバレ考察トーク満載なので、まだアニメの第1話を観ただけで、先の展開がわくわくして純粋に楽しみという者は見ない方がいいぞ?
いやあ、愉快愉快。旅路の果てまで頭上に星々の輝きのあらんこと……って、また話がそれたではないかー(汗

らら?(アイキャッチ)

第1話のタイトル「ブルーマンデー」。
これを事前に見たとき「ブルーマン・デー(青い人の日)」か「ブルー・マンデー(憂鬱な月曜)」のどっちなのか悩んだのは自分だけだろうか?
監督の京田さんがラーゼフォン話のうち「ブルーフレンド」の絵コンテをやっていた人だったので、青い血のムーリアンのような特別な何かがあるのかと深読みしてしまった。

そんなエウレカセブンで、主人公レントンと「ゲッコーステイト」のこれから敵になってゆくであろうと思われるのが謎の存在「コーラリアン」である。

この世界では、トラパー(レントンたちの住む惑星の空に満ちている道の粒子。リフボードはこれに波の様に乗ることであたかもサーフィンのように空の海をリフテイングしている)の異常発生による大混乱「サマー・オブ・ラブ」の危機を英雄アドロック(レントンのおやぢ)によって克服したものの、謎の「コーラリラン」の出現によって人類は脅威にさらされているのである。
「最悪だー!」と叫びたくなるような退屈な世界。表向きは刺激のない緩慢な平和。
しかし、民間の情報操作による存在の秘匿の裏には、人類の命運を賭けた「コーラリアン」を巡る様々な思惑がうごめいている。

そもそも「コーラリアン」とはなんだろう?
現時点の情報では、人類を脅威に晒すほどの未知なる存在……という以上は分からない。
ちなみにこの言葉は作品内の造語でおそらくコーラリアンとはコーラル(珊瑚礁)からきていると思われる。
BONESは他にもムーリアン(MU人)※5だとかリナサピエン(リナクス人間)※6などの言葉を作っているので、コーラリアンも同様だと思われる。しかし、漫画版に登場してるコーラリアンの絵を見る限りでは人型というよりも、まさしく珊瑚そのものに近い姿をしている(ように見える)。そう考えると、これはコーラル+サピエン。「賢い珊瑚」という意味ではないかと推測される。
これは完全に想像だが、そもそもこの「コーラリアン」というのも、たまたま姿がまるで珊瑚のようなのでそう名付けられているのではないだろうか?
現時点では生命なのか、兵器なのか。はたまた無機物なのか有機物なのかも分からない……。なんだかまるで「使徒」もしくは「ドーレム」みたいだ。

そんな謎の存在「コーラリアン」。
この存在に対し思惑を巡らせる勢力のひとつがこの世界を統べていると目される「三賢人」であり、「ゲッコーステイト」率いるホランドなのだ。

ホランドはニルヴァーシュを使ってコーラリアンに対抗しようとしていた。しかし、それは三賢人の思惑とは異なるものがあるらしく、そのためにホランドが結成したのが反政府ゲリラ「ゲッコーステイト」。
等しくコーラリアンに対する対抗策を思案しながら、対立する両陣営。
そしてすべての鍵になるのがLFO「ニルヴァーシュ」である。

「サマー・オブ・ラブ」と「コーラリアン」の関連性も気になる。
両者に関係性はあるのだろうか?
世界を救ったアドロックの息子レントンには、特別な才能があるようだ。
それはエウレカと同じ。ニルヴァーシュの力を引き出すことが出来るのはこのふたり。
ニルヴァーシュが悟りを開くと共に現われた謎の言葉「EUREKA」。
その言葉と同じ名前を持つ少女、エウレカ。
世界を救った英雄の息子、レントン。

この作品のタイトルについている「交響詩篇」。
交響詩は、文学的または絵画的内容を奏でる楽曲。
詩篇とは、旧約聖書。神の栄光を讃えた150編からなる詩。
交響詩篇とは、神の栄光を讃えた詩を紡いだ神話を奏でる曲なのだろうか?
交響という言葉は、互いに響き合うこと。
ひとりの少年とひとりの少女の想いが響き合うとき、ニルヴァーシュは目覚め世界を揺るがす新たなる神話が始まるということだろうか?

ふたりの少年少女の出会いによって始まった楽曲。
その調べの先をこれからも見守りたい……。

(ここまでで予想混じりつつ相当なネタばらしだな……)

……そんなカンジでここまでガラにもなく真面目ぶっていてなんだが、多分第2話最大のオチをネタばらしするとエウレカは実は子持ちなんだって〜。

え〜〜っ!


今からレントンの魂の叫びが聞こえるようだ。
がんばれ、レントン!



……最悪だーーーっ!!」


……以上、激しくエウレカ応援中の神城蒼馬でした。ドツカレサン。



※1)ファフナー……昨年テレ東日曜深夜に放送されていた「蒼穹のファフナー」のこと。実は神城蒼馬は最初の数話しか観ていなかったり(汗
XEBEC作品が基本的に肌に合わないというのもあるが、序盤から人が死にすぎて翔子が死んだのをトドメに観るのをやめた。
と、思ったが後半から盛り返しおもしろくなったとのこと…。最後には信じた者が救われるという、この世の真理の一端を見た思いである。
平井久司キャラデザ作品としては、おそらく「無限のリヴァイアス」や「スクライド」には及ばぬものの、「ガンダムSEED」よりは評価高し。
ちなみに神城蒼馬は平井作品では「星屑英雄伝」が一番好きである。

※2)多元変奏曲……「劇場版ラーゼフォン多元変奏曲」のこと。2003年公開。監督はエウレカと同じ京田知己。ちなみに京田監督はこれが監督初体験。
TVシリーズの監督を務めるのはエウレカが初の初物尽くし。
劇場版内容的にはTVシリーズの総集編だが、ただの総集編と思うなかれ。新作カットを加えた新たなる切り口で、ラーゼフォンの世界を骨芯はそのままに壮大なラブストーリーへとわかり易くまとめている。
タイトルの変奏曲とはある曲の主題を変えずに異なった構成で演奏した楽曲のこと。英語ではヴァリエーション。
ちなみに神城蒼馬はこの作品によってエヴァ劇場版以来のトラウマが祓われたという過去を持つ。
未だにエヴァに鬱屈した思いを抱いている者は、とにかくこれ観れ!(←もはや脅迫

※3)蒼穹幻想曲……バンダイより発売されたPS2用ソフト「ラーゼフォン蒼穹幻想曲」のこと。タイトルにある幻想曲とは、形式にとらわれずに様々な切り口で自由に演奏する楽曲のこと。英語ではファンタジア。タイトル通り、プレイヤーはゲーム内を自由に動き周ることで好きなイベントシナリオを起こし、それによって物語が分岐していく。TV準拠編の他にムーリアン編、バーべム編、バットエンドと多数の分岐エンドが存在する。バーベム編の内容は必見。
ちなみに最近発売されたPS2版「トップをねらえ!」のゲームシステムは、まんまこのゲームのパクリだったりする……。そりゃねえぜ、バンダイさん!

※4)彼女と彼女自身と……PS2用ソフト「ラーゼフォン蒼穹幻想曲」の初回版特典のOVA。TV版の間に入るラーゼフォンのキャラクターのひとり如月久遠を主役にした番外編……というか久遠ちゃんファンサービス洗脳ビデオだったりする(笑
京田監督はこの作品の他にゲーム中に挿入される豊富な新作カットの監督も担当している。

※5)ムーリアン……ラーゼフォンに登場する異次元「MU」からやってきた青い血の人々。青い血のムーリアンという設定とビジュアルのインパクトは強烈だった。

※6)リナサピエン……BONES2004年オリジナル作品「KURAU Phantom Memory」に登場する、未知の粒子「リナクス」と接触したことで超常の力を得た(というか人間の体の中にリナクスが入った)人。リナサピエンである主人公のクラウやクリスマスが空を飛び映像は、光の粒子が尾を引くあたりエウレカのトラパーのリフテイングにクリソツ。
あまり騒いでなかったが、神城蒼馬的2004年度ベストアニメである。
そこでBOENS作品が好きで、特に「狼」なんかが好きだった奴がいる訳ですよ? カネコさ〜ん(←また名指し。今回は問題タブー犯しまくり。これもエウレカ効果!